オーツ麦には、コレステロール低下作用や抗癌作用など、さまざまな健康上の利点があると考えられています。オーツ麦の産地でもあるアメリカでは特に研究が盛んです。グルテンフリーの食事で体の調子がよくなったという、海外のスポーツ選手の体験談は有名ですが、オーツ麦はそういったセリアック病患者の食事にも適していると考えられています。栄養価が高いため、朝食用のシリアル、グラノーラ、乳児用食品、療養食として、オーツ麦ベースの食品の消費シーンはさらなる拡大が予想されます。
グルテンフリー食材としてのオーツ麦
オーツ麦にはグルテンと呼ばれるタンパク質が含まれていないため、グルテンフリーの食材を求められる方にも人気の食材です。ただし、オーツ麦の製造ラインは小麦と同じ製造ラインであることも多いので、選択する際は、アレルギー表示、グルテンフリー表示のご確認をお勧めします。
オーツ麦の栄養について
オーツ麦の特筆すべき栄養素として食物繊維があげられます。 他の穀物と比べても食物繊維が豊富で、特にオーツ麦β-グルカンと呼ばれる、水溶性食物繊維には、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを低下させる作用があるとの研究結果が報告されています。 また、かゆみや炎症を抑える、アベナンスラミドと呼ばれるオーツ麦特有のポリフェノールの存在も注目されています。
オーツ麦の食べ方
熱処理されたオーツ麦は、オートミール、ロールドオーツとも呼ばれ、調理せずにそのまま食べることが出来ます。前日の夜に牛乳に浸しておいて翌朝に柔らかくなったオートミールを食べる地域もあります。温かい牛乳をかけるとすぐに柔らかくなります。 オーツ麦には水溶性の食物繊維が含まれているため水分に食物繊維が溶け出すのです。水分に食物繊維が溶け出したあとのオーツ麦はトロトロに柔らかくなっており、胃が弱っている方や、噛む力が弱い方でも食べることができる療養食としての側面もあります。
オーツミルクについて
オーツミルクとは、オーツ麦と水から作られる植物性飲料で、名前にミルクとついていますが、牛乳は一切使用していません。なので、乳アレルギーがある方でも飲むことが出来ます。最近では、カフェでも、牛乳や豆乳の代わりにオーツミルクを選択できるなど、オーツラテの取り扱いが増えてきています。日本ではオーツミルクをご存知ない方も多く、これからの商品ですが、ヨーロッパではここ数年でオーツミルクの消費が右肩上がりで増え続けており、国によっては豆乳より消費されている地域もあります。豊富な栄養価に加えて、牛乳に比べてオーツ麦は環境への負荷が少ないことも世界で消費が伸び続けている一因のようです。まだ飲んだことがない方はオーツ麦さえあればすぐ作れるのでチャレンジしてみてくださいね。 オーツミルクのレシピ <材料> ~さらっとした仕上がり~ ロールドオーツまたは、オートミール 90g 水 1L ~濃厚な仕上がり~ ロールドオーツまたは、オートミール 90g 水 500ml <手順> オーツ麦と水を混ぜ合わせます。時間がある方は前日の夜に漬け込んでおくと良いです(省略可)。あとは、ミキサーで攪拌するだけ。漉し器で濾過したら完成。 *注意点* 水の代わりにお湯では出来ません。おかゆのような水分をたっぷり吸ったオーツ麦が時短で完成してしまします。オーツミルクは冷たい水でお作りください。水の量を調整して、好きな濃さで楽しんでくださいね。 漉した後に残ったオーツ麦がもったいない??? 食べれるのに、と思ったあなた、グラノーラはオーツ麦の栄養を丸々摂取することが出来て、捨てるところもないのでお勧めですよ。牛乳やヨーグルトの苦手な方には、何もかけずにそのままグラノーラをお召し上がりいただけます。